心臓病のリハビリについて
心臓病のリハビリテーションの目的は、患者さんが社会復帰し健康な生活に戻れるよう支援し、再発や再入院を防ぐことです。医師や看護師、管理栄養士、ソーシャルワーカーなど各分野のプロフェッショナルが患者さんに寄り添ったプログラムを提供します。心臓病の患者さんは日常生活での制約を受けやすく、運動療法を行うことで日常活動の範囲を広げることができます。また、食事指導などの生活指導は、動脈硬化の進行を防ぎます。
心臓病のリハビリテーションは、さまざまなプロフェッショナルが協力して行います
医師/理学療法士・作業療法士・言語聴覚士/看護師/薬剤師/ソーシャルワーカー/管理栄養士/臨床検査技師
心臓病のリハビリテーションとは
心臓の状態を調べて、最適な治療を提案します。
患者さん自身が自分の心臓の状態や治療方法を理解することも重要です。
心臓の病状を把握するため、十分な検査を行い、
担当医や医療スタッフから改善に向けたアドバイスを受けます。
薬を飲んで病気を管理する 薬を飲んで病気を管理する
患者さんの心臓の症状に応じた薬が処方されます。これらの薬は心臓や血管を保護するために重要な薬です。定期的に服用し、飲み忘れを防ぐことが自分の命を守ることに直結します。薬について不安や質問があれば、担当医や薬剤師に相談しましょう。
主な内服薬
血圧を下げる薬
心臓や血管への負担を軽減します。
血液をサラサラにする薬
血液が脳や心臓の血管で
凝固するのを防ぎます。
心拍数を抑える薬
心臓にかかる負担を軽減します。
尿を増やす薬
体内の余分な水分を排出して、
心臓や血管にかかる負担を軽減します。
主な担当 薬剤師
禁煙する※喫煙されている方 禁煙する※喫煙されている方
たばこの煙には200種類を超える有害な物質が含まれています。たばこを吸うと血管が収縮し、心臓と血管に負荷がかかり、動脈硬化が進行します。禁煙すると喫煙により鈍っていた味覚が向上し、食事をより楽しむことができます。それにより禁煙後に体重が増加してしまうとしても増加量が2〜3kgであれば、禁煙のメリットは身体にとって非常に大きいと言われています。
主な担当 医師
適切な運動を生活に取り入れる 適切な運動を生活に取り入れる
適度な運動は心臓病の進行を防ぐのに役立ちます。特に、ふくらはぎは「第2の心臓」と呼ばれ、筋肉が血液を効果的に送り出すポンプのような役割を果たし、心臓の負担の軽減につながります。週に3回以上、20分から60分程度の適度な運動を続けることが最も最適です。少しきついかな、と感じる程度の運動を短い時間でも積み重ねていくことで効果があるでしょう。
主な担当 理学療法士・作業療法士
栄養管理を行う 栄養管理を行う
食事では塩分を減らし、アルコールを適量にすることが心臓と血管の健康を保つためにとても大切です。塩分を減らしつつ、バランスの取れた食事をしっかり摂取することが大切です。特定の心臓病の場合、水分の摂取制限が必要なこともあるので、患者さんが自身の心臓の状態を理解し、食事内容に注意することが大切です。
主な担当 管理栄養士
健全な心理状態を保つ 健全な心理状態を保つ
気持ちが不安定だと、心臓に負担がかかることがあります。リハビリ中にストレスを感じた場合は、必ず担当医や医療スタッフに相談してください。強いストレスは病気を悪化させる可能性があるため、慎重に対処する必要があります。禁煙や食事に加え運動と、すべての対策を一度に行おうとすることでストレスに感じることもあります。できることから着実に取り組み、心臓の病気と上手に向き合っていきましょう。
主な担当 医師・看護師
心臓病のリハビリテーションでは、各分野の
プロフェッショナルからの指導に従って病気を改善し、
再発を防ぐことを目指します。
医療スタッフが患者さんの心臓の状態に合わせて
サポートしますが、患者さん自身が病気に
真剣に向き合い、改善に努める意欲が
心臓病のリハビリテーションでは、
非常に重要です。
患者さんが
病気に向き合い、その過程を
支えていきます。